暮らしと方言の色揚げ

内山一兄・郷田敏男

 
 
 
 
 
 
 

祇園さん


いろいろの祭神の氏神様があります。

菅原道真を祭神とする天満宮があります。

応神天皇や神功皇后・武内宿禰(たけうちのすくね)などの武の神を祭る八幡宮もあれば、

荒振る神素戔鳴尊(すさのおのみこと)や

田の神の奇稲田姫(くしなだひめ)を合祀した祇園社のそれもあります。

祭神はともかく、どこの氏神様でも祇園でも祇園の祭りを催します。

そして氏子は趣向をこらした行事をして、厄除けを祈り豊穣を願うのです。


ともあれ、忙しかった田圃の仕事が一段落した束の間の骨休め、

農民は知恵をしぼって供物を作り、趣向をしらして神の反応を呼ぶのです。

これが取りも直さずだりやみを兼ねた祭りの姿であったのです。

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