暮らしと方言の色揚げ

内山一兄・郷田敏男

 
 
 
 
 
 
 

兵児・湯文字祝い


シャツにさるまた・ブルマ−で体操をするようになったのは、

大正の終わりごろではないだろうかと思います。


「男ハ青年ニ入ット 兵児バ カキョ−ッタバッテ 小学校ン時ヤ

毎日 ケ−テ行キョ−ッタジャリ ヨ−ット覚エン。水浴ッデン テ−ゲ スマラジャッタタイ」

「女ハ 小学校ン時デン 湯文字ャ ハメテ行キョ−リマシタバノ」。


今は下帯も見てくれを気にする時代、

おしめがとれるとすぐ花柄模様のパンツ・パンティ−、変ったものです。

 ついでながら、ひぼとき(紐解き)のことに触れておきましょう。

子供の数え三歳のときの帯初めの祝いのことです。

幼児の着物は操作しやすいように襟元に紐を付け、

これを脇の下の穴を通して結ぶようになっていました。

里親のほうから新調の帯と着物を贈り、

この日から自分で着物をつけ帯を絞めるという「自立の祝い」であったのです。

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